徹底自己肯定 楽器練習法
自己肯定やポジティブ思考に対しては、根強い批判があります。「自分を甘やかしていては上達は望めない」というものから「いつも前向きでなんかいられないから無理しなくていいんだよ」というものまで。しかし著者は高らかに宣言します。「徹底した自己肯定こそが、上達するもっとも強力な方法だ」と。著者自身が苦悩や挫折から抜けだした体験を生々しく紹介しながら、自己肯定を徹底するための多様なアイデアを提示。実践的なアドバイス満載の一冊です。
徹底自己肯定楽器練習法
~幸せな音楽生活が始まる新しいアイデア~
著:バジル・クリッツァー
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【目次】
はじめに
自己否定方式を見直す
-わたしの自己否定
-ソロコンテスト京都大会
-ソロコンテスト関西大会
-うまくなるのはおかしい?
すべての基礎
第一部 金管楽器編
音域
-スポーツ的/比較競争的な意識の弊害 著しく不当な評価の弊害
-ルールを外す
-かならず鳴らせる
-時間はかかる
音量
-大きい音が出せない
-大きい音が汚い!?
-静かな音の難しさ
アンブシュア
-わたしのアンブシュア遍歴
アンブシュアに取り組むにあたって役立つアイデア
-スタミナ・耐久力
-スタミナを付けるという名目で行われる自分いじめ
-もっと頑張る方式の落とし穴
-練習量について
-プレスについて
-リセットの重要性
第二部 総合編
音色自己嫌悪の罠
-奏法を混乱させる、音色自己嫌悪
-楽器別の傾向 ー金管楽器ー
-楽器別の傾向 ー木管楽器ー
-音色以外の要素で判断する 幸せな音楽生活を支える練習のやり方
音楽を生み出す4つの「ものごと」
その1:作品
その2:自分自身
その3:聴衆
その4:演奏空間
まとめ
練習の主眼~自分の奏法を混乱させないために~
-緊急策という技術
-ダメなところを直すのではなく
-問いかけ
練習時間
-生き方と結びついた練習量
-自分がいちばんすきな練習の時間帯やペースを見出そう
練習のモチベーション
-身体を害悪視しない
-問題=悪」ではない
-必然的に起きている
-よく起きがちなことリスト:呼吸 フィンガリング 姿勢
-自分との接し方
「癖」との向き合い方
-「癖」は実感したものだけが「癖」
-癖を消そうとしない
-「癖との新しい付き合い方」実験
本番の臨み方
中学生の指導方法
-怖がらせない
-不自然に感じるくらい褒める
-こまめに動くようにする
高校生の指導法
-大人として尊重しよう
-寄り添うこと
-演奏の結果より自分自身を大事にさせる
音大生の指導方法
-勝者でも「もらっている」仕事
-競争の勝者であることがプロ演奏家の必要要件ではない
-専門家/音楽家としての自意識
社会人(大人)の指導方法
-その情熱に敬意を
-関係のアップデートを
-具体的に、持って帰れるものを
ケーススタディ 1
ケーススタディ 2
ケーススタディ 3
徹底自己肯定とは
著者プロフィール
全144ページ
著者のバジル・クリッツァーはホルン奏者。東京藝術大学大学院非常勤講師。京都華頂高校音楽科特別講師。アレクサンダー・テクニーク教師。スタジオ「BODY CHANCE」所属。
1984年香港生まれ。日本育ちアメリカ国籍。立命館高校卒業。2008年、エッセン・フォルクヴァング芸術大学卒業。在学中、ケルン室内歌劇団などで客演。
日本に帰国後、名古屋フィルハーモニー交響楽団、テレマン室内オーケストラ、奈良フィルハーモニー管弦楽団、アンサンブル神戸、あさがおブラスクインテット、宝塚歌劇場管弦楽団、ウィンドアンサンブル奏、オーケストラ華夏などで客演。その他には、京都祝祭管弦楽団第4回定期演奏会にて吉永雅人(新日フィル)氏、水無瀬一成(京都市交響楽団)氏らとシューマンのコンチェルトシュテュックをソリストとして共演。Primo Passo Orchestra の定期演奏会にてモーツァルト作曲ホルン協奏曲第3番を演奏。
2012年4月より東京藝術大学音楽学部器楽科管打楽器課非常勤講師としてアレクサンダー・テクニークを教える。著書に吹奏楽部員のためのココロとカラダの相談室~今すぐできる・よくわかるアレクサンダー・テクニーク~(学研パブリッシング)、吹奏楽指導者が心がけたい9つのこと(きゃたりうむ出版)、管楽器がうまくなるメンタルガイドブック(きゃたりうむ出版)他。
ホルンをこれまで、逢坂知訓(元京都市交響楽団)、小山亮(元京都市交響楽団)、フランク・ロイド(エッセンフォルクワング芸大教授、国際ホルン協会会長、フィリップ・ジョーンズ・ブラスアンサンブル)、ピップ・イーストップ(ロンドン・シンフォニエッタ他)、ルネー・アレン(元マインツ交響楽団他)、ウルフリード・トゥーレ(元チューリッヒ交響楽団副主席ホルン奏者)、アレン・スパンジャー(ニューヨークフィルハーモニック・ホルン奏者)の各氏に師事。
投稿者 kurosaka : 2014年4月10日