UCバークレー校マーチングバンド
レディ・ガガが国家を熱唱した2016年第50回スーパーボウルはカリフォルニア州サンタクララのリーバイススタジアムで開催されました。
そのハーフタイムショーで、イギリスのロックバンド「コールドプレイ」「ビヨンセ」「ブルーノ・マーズ」らとともに演奏した「UCバークレー校マーチングバンド」が、2016年5月に日本公演。
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5月20日(金)
カリフォルニア大学(UCバークレー)マーチングバンド一行120名、無事日本へ到着!
堺市役所前広場でミニ演奏会。なんと竹山修身市長が飛び入りで一曲指揮をされました。
終演後、宿泊施設であるDREAM CAMPへ移動して夕食。みんな元気いっぱいです。
5月21日(土)
午前中は利晶の杜(りしょうのもり)で茶の湯体験。そして伝統産業会館でショッピング。日本文化に触れ、堺の匠の技(刃物、線香、和晒・ゆかた、敷物、自転車など)を堪能。
午後からは堺市金岡公園体育館で地元の吹奏楽団と合同演奏会。堺市役所の方によると早々に募集を打ち切ったほど市民の関心が高く、一般席はあっというまに埋まったそうです。来年(2017年)は堺とバークレーの姉妹都市50周年にあたり、今日の演奏会はそのプレイベントという位置づけなのです。
金岡北中学校(忍者装束がかわいい!)、大阪府立大学、近畿大学の吹奏楽部に続いてCal Bandが演奏を披露。「静と動」という印象を強く感じました。日本の楽団は能楽にも通じる研ぎ澄まされた美を追求する。一方のCal Bandはブレイクダンス的な躍動美の世界です。
そして日米すべての団員が「Stars & Stripes Forever(星条旗よ永遠なれ)」を合同演奏。国際交流コンサートのフィナーレを華々しく飾りました。
終演後しばらくは団員どうしの交流タイム。言葉は通じなくても楽器を通じて楽しさを伝え合い、金岡公園体育館のアリーナは興奮と熱狂の場と化しました。
Cal Bandは仁徳天皇陵前で記念撮影し、DREAM CAMPに戻ってから堺市役所主催のレセプションに参加。堺・バークレー協会の方々もお越しになり、親睦を深めることができました。
5月22日(日)
まずは大阪万博記念公園フラッシュフィールドのアメリカンフットボール試合で演奏です。本日の第2試合「関西学院大学 vs 関西大学」のプリゲームショーとハーフタイムショーでCal Bandが演奏を披露。さすが本場のフットボールゲームで鍛えたショー運びは見事でした。ハーフタイムショーの最後には関西学院大学吹奏楽部のメンバーも加わって「星条旗よ永遠なれ」を合同演奏。
休むまもなく千里中央A&Hホールへ移動。ここでは「ゴールドコンサート」という障がいをもつミュージシャンの音楽コンテストの関西大会が開かれています。Cal Bandはそのゲストバンドとして招かれました。さきほどの野外マーチングとは一転して室内ホールでの立奏はまた強烈な迫力。会場全体がうごめくような熱演でした。終演後はコンテストを主催するJBA(日本バリアフリー協会)によるレセプション。
長い一日を終えたCal Band一行は、バスでユニバーサルシティをめざしホテル京阪ユニバーサルタワーへチェックイン。ゆっくりと身体を休めます。
※写真出典:ハリーポッター ロケ地とか テーマパークで
5月24日(火)
きのうは京都観光〜なんばフリータイム。そして今日5月24日(火)は、新幹線で新大阪から新横浜まで120名の大移動です。
新横浜からはバスでアメリカ海軍厚木飛行場へ。基地内にあるフットボール場で演奏を披露しました。
お客さんは駐留している水兵さんたちの家族。もちろんみんなアメリカ人です。米軍基地の中は小さなアメリカ。ゲータレードやアイスクリームがふるまわれ、飛び交う言葉もすべて英語です。
Cal Bandの演奏に小さな子どもたちが歓声を上げ、踊りだし、楽しいコンサートとなりました。
横浜中華街で夕食をとり、品川のホテルへチェックインして大移動の一日を終えました。
5月25日(水)
Cal Bandアジアツアーの最終公演は、めぐろパーシモンホールで東京大学吹奏楽部との共演。以下、Cal Band指揮者ロバート・カロニコ博士のコメントです。
「東大とUCバークレーが初めて共演したのは2003年。東大吹奏楽部がアメリカ公演でサンフランシスコへ立ち寄ったときでした。会場はハーブスト劇場。UCバークレー各楽団の指揮者として、Cal Bandアジアツアーの一環として東大と再共演できることを喜ばしく思います。特に「七夕」を一緒に演奏することは私にとっては特別の意味があります。この曲の譜面は2003年に東大吹奏楽部の指揮者であった故・楠山光彦氏から友情の印として寄贈いただいたものだからです」。
会場には、昨年亡くなられた楠山光彦先生の奥様をはじめ、UCバークレー同窓生、東京大学同窓生、吹奏楽関係者など多くの方が足を運んでくださいました。
第一部は東京大学の楽しいショー、第二部はCal Bandがマーチングではなく吹奏楽スタイルで演奏を披露しました。そして両バンド合同で思い出の「七夕 Seventh Night of July」を奏でました。
Cal Band一行は5月26日に東京でフリータイムを過ごし、夜はフェアウェルディナー。そして27日に帰国の途へつきます。
【プロフィール】
カリフォルニア大学バークレー校マーチングバンド(The University of California Marching Band =通称 Cal Band)は、1891年創設という長い歴史を誇っています。
18名のROTC(Reserve Officers Training Corps 予備役将校訓練隊)楽団として小さく生まれたCal Bandは、現在では220名のメンバーを擁しています。
バンド組織は学生が運営していおます。5名の事務局員とディレクターがバンドの方針と活動を計画しています。
年間150回にもおよぶキャンパス内、地域内、あるいはスポーツイベントでの公演に加え、Cal BandはロックグループWeezer および Foster the Peopleの前座を勤めたり、Wheel of Fortune(TVクイズ番組)への出演(2回)、San Francisco Symphony Popsとの共演(2回)、Ojai North Music Festival出演、Oakland RaidersやSan Francisco 49ers、Oakland A's、Golden State Warriorsなどの試合での演奏、またSan Francisco Giantsの3度のワールドチャンピオン・パレードで演奏。さらに最近ではColdplay、Beyoncé、Bruno Mars、Gustavo DudamelなどとともにSuper Bowl 50でも演奏した。
キャンパス内外でカリフォルニア精神を代表する使節として活動するCal Bandは、まさに「カリフォルニアの誇り」である。
"UC Berkeley"and the Cal script logo are used with permission of The Regents of the University of California.(「カリフォルニア大学バークレー校」と「Cal」筆記体ロゴは、カリフォルニア大学理事会の許諾を得て使用されています)
指揮:ロバート・カロニコ
ロバート・カロニコ博士はカリフォルニア州立大学バークレー校のバンドディレクター。225名のメンバーを擁する「カリフォルニアの誇り」マーチングバンドの指揮とアレンジ、大学吹奏楽団の指揮、そして木管専攻学生の指導を行なっています。マーチングバンドはスーパーボウル50においてColdplay(イギリスのロックバンド)と共演。3月に吹奏楽団はネバダ州リノで開催された全米大学バンド指導者協会の西地区会議で演奏しました。現職以前には、UCジャズアンサンブルの指揮者(1990-95)、ドミニカ大学の学部教員(1984-90)、テラリンダ高校のバンドディレクター(1978-90)などを勤めました。カリフォルニア州立大学バークレー校、カリフォルニア州立大学ヘイワード校、ボストン大学などで学位を取得。ロバートは1972年からプロの音楽家として活動し、Oakland East Bay Symphony、Oakland Ballet、 Berkeley Symphony、Lamplighters、Ray Charles、Ella Fitzgerald、Natalie Cole、Maria Muldaur、Lou Rawls、Wayne Newton、Joan Baez、James Brown、Harold Jones、San Francisco のブロードウェイショーなどと共演や演奏をしてきました。全米音楽教育協会、全米大学バンド指導者協会、米国音楽家連盟の会員。カリフォルニア音楽教育者協会ベイ地区の元会長。ダンビル・コミュニティバンドの指揮者でもある。
Cal_Indoor Repertoire.pdf
Cal_Indoor Stage Plot.pdf
2016ツアー全行程
5/16(現地時間、以下同) バークレー出発
5/17 北京到着
5/18 万里の長城にて公演
5/19 北京市内にて公演
5/20 PEK→KIX移動
5/22 関西学生大会(関西学院大 vs. 関西大)にてゲスト公演
5/22 日本バリアフリー協会GOLDコンサート地方大会in関西にてゲスト公演
5/24 関東へ移動
5/25 東大吹奏楽部と共演
5/27 東京出発
5/27 バークレー到着