水に学ぶ呼吸法スタートガイド2023
『水に学ぶ呼吸法スタートガイド2023』
著:黒坂洋介
呼吸法を学び始めたとき、以下のような指導を受けることが多いでしょう。すなわち「肩を上げてはいけない」「腹に息を入れる」「できるだけたくさん吸う」「吐くことは考えなくてよい」などなど。
これとは逆の教え方をされる場合もあります。「肩は上げてもいい」「腹ではなく肺に空気を入れる」「息を吸いすぎないこと」「吐くほうをメインに考えなさい」など、まさに正反対の指導です。そして両者の各要素が入り混じったメソッドもあり、学習者は何が正しいのかわからなくて戸惑います。
どうしてこんなことが起きるのでしょうか? ひとつの仮説として、呼吸という身体現象のある特定部分だけを見て、他の部分を見ないことから生じる混乱と考えられます。
たとえば「国」は政治、産業、ビジネス、ポップカルチャー、学問研究、教育方法、食習慣、市民生活などさまざまな要素の集合体です。そのうちどれかにだけ着目して「これがこの国だ」と述べれば、間違いではないにしても全体像を正しく表現していないでしょう。
呼吸法指導の現場で起きている状況は、これに似ているかもしれません。実際、呼吸は私たちがふつうに思うほど単純な運動ではありません。全身の筋肉、骨格、内臓、神経、血流、意識などと深く関わる、複雑で大きな現象なのです。
そこで呼吸法初学者が何にどういう順番で取り組めばよいか、入門書となるよう整理したのが、本書『水に学ぶ呼吸法スタートガイド2023』です。わかりやすく読めるだけでなく、これをテキストブックとしてセミナーが開催ができるようにも配慮しました。
呼吸法の楽しくて奥深い世界へ、さあ足を踏み入れましょう。
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